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国際地震工学研修の外国人研修生が津波被災地を訪問

 地震被害の軽減を目的として開発途上国の研究者・技術者を対象に実施している国際地震工学研修の外国人研修生が、7月10日(日)から13日(水)にかけて、研修の一環として東日本大震災で津波による大きな被害を受けた岩手県と宮城県の被災地を訪れたことが明らかになった。

インドネシア、マレーシア、ペルーからの研修生

 昨年10月から1年間の予定で来日し、津波防災に関する知識や技術を学んでいるインドネシア、マレーシア及びペルーからの研修生5名は、11日(月)午前中に東北大学津波工学研究室で講義を受けた後、仙台平野で今回の地震と869年の貞観災害時の津波堆積物の視察をした。

 翌日は松島と石巻を経由して女川町を訪れ、数棟の鉄筋コンクリート造の建物が津波により倒れたり移動したりしている様子を視察した。

 3日目となる13日(水)には、陸前高田市、大船渡市及び釜石市を訪れた。釜石市では、港湾事務所の案内で湾口防波堤を視察し、防波堤が津波で部分的に破壊されたものの、津波のエネルギーを弱める役割を果たしたとの説明を受けた。

中国からの研修生

 2008年に中国で起きた四川大地震の復興支援として続けられている中国耐震建築研修の今年度の研修生15名も、7月10日(日)と11日(月)の2日間にわたり、陸前高田市、大船渡市、大槌町、宮古市などの被災地を訪た。

 被災の状況を目の当たりにした研修生からは、「あんな悲惨な災害から日本人が整然と復興していることに深く感動した。」「どんな災害にも負けない建物を設計するのは難しいかもしれないが、それでも人命を守るためにはよりよい方法で建物を作らなければならないと感じた。」「本当の災害を見る貴重な機会を頂き、感謝している。」といった声が聞かれた。

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独立行政法人 建築研究所
http://www.kenken.go.jp/index.html

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