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清水建設 モンゴルとインドネシアで新たなCO2削減プロジェクトのFSに着手~2カ国で最大39万t-CO2e/年削減~

 清水建設株式会社は、モンゴルとインドネシアにおけるCO2削減プロジェクトについて、その実現可能性を検討する調査に着手したと、8月31日発表した。

 実施する調査は「モンゴル・地中熱ヒートポンプ等を活用した建築物省エネ推進に関する新メカニズム実現可能性調査」及び、「インドネシア・ジャンビ州における泥炭乾燥による好気性分解の抑制と稲作拡大に基づく籾殻発電に関する新メカニズム実現可能性調査」の2件である。これらの調査は、当社の提案により公益財団法人地球環境センター(GEC)の「新メカニズム等実現可能性調査」に採択されたものだ。

モンゴルでのプロジェクト

 建物の暖房熱源を石炭ボイラーから地中熱利用のヒートポンプに置き換えるとともに、ヒートポンプの電源に太陽光発電と蓄電池を併用し、CO2削減を図るものだ。同国では自国産の石炭を使ったボイラーが一般的だが、CO2の排出量が多いうえ、大気汚染の原因にもなっている。そこで年間を通じて温度が安定している地中熱を利用するヒートポンプを導入し、かつ再生可能エネルギーによる電力を主体として運用するCO2削減策を提案した。期待されるCO2の削減効果は、163,000t-CO2e/年となる。

インドネシアでのプロジェクト

 農地として開発された泥炭域の地下水位を適切に制御することにより、泥炭乾燥に起因するCO2の分解・排出抑制を図り、かつ籾殻を利用したバイオマス発電により化石燃料の代替を図るものだ。同国では、泥炭域から人口排水路により地下水を排出して泥炭湿地林を農地として開発してきた。その結果、地下水位が下がり過ぎて泥炭域の乾燥が進み、CO2分解・排出、泥炭火災の発生、稲作の収穫期減などが社会問題となっていた。このため、本プロジェクトでは、排水路に水門を設置し地下水位を制御することにより、泥炭の乾燥防止を図るとともに、稲作が一期作から三期作になることで大量に発生する籾殻をバイオマス燃料として有効活用する。期待されるCO2の削減効果は、泥炭の乾燥防止により225,000t-CO2e/年、籾殻発電(1MW)で6,000t-CO2e/年、削減総量は計231,000t-CO2e/年と予測される。

関連リンク

清水建設 http://www.shimz.co.jp/index.html

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